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離婚とお金

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婚姻費用の請求(別居中の生活費の請求)

夫婦にはお互いに助け合って生活する義務があります。
別居したとしても,収入が少ない方は,相手方に自分と同じ程度の生活ができる程度の生活費を請求することが出来る可能性があります。
一般的には,簡易算定表を用いて毎月の金額を算定します。
 
簡易算定表は裁判所サイトで公開されています。
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf

  • 婚姻費用を請求する方に、別居に至る原因があることが「明らかである場合」は,金額が減ったり,請求できない可能性があります。
  • 簡易算定表は,夫婦の双方の年収と同居の子供(0〜14才,15〜19才)の数を考慮することで婚姻費用の請求額を算定します。
  • 給与取得者は控除前の金額(源泉徴収票の「支払金額」が総収入)

 
自営業者の場合は,確定申告書の課税される所得金額に,基礎控除,配偶者控除の額を足したものが年収(総収入)になります。

  • 児童手当等の社会給付は収入には含みません。

弁護士に依頼することを検討したほうが良い場合

(標準算定方式を使う方が有利になる可能性ある場合)
義務者が再婚してその再婚相手に相当な収入がない場合や,子供が生まれた場合があります。
簡易算定表では20歳以上の子供について考慮されませんが,子供が20歳以上であっても,心身の状態から収入を得ることが出来ない場合にも,考慮されるべきとされています。
 
他に標準算定方式で考慮される可能性がある事由には,

  • 私立学校の学費(公立高校との差額の請求),
  • 義務者の資産や負債,住居費,住宅ローンの負担,
  • 義務者が有責配偶者,
  • 高額所得者、
  • 家庭内別居,
  • 別居後婚姻費用を貰っていない期間,
  • 当事者同士で支払額の合意

がある場合があります。
 
義務者が支払うべき婚姻費用の金額=生活費用−権利者の基礎収入±特殊事情
 
生活費用=(義務者の基礎収入+権利者の基礎収入)
×(100+55×0歳から14歳の子供の人数+90×15歳から19歳までの子供の人数)
÷(200+55×0歳から14歳の子供の人数+90×15歳から19歳までの子供の人数)
 

●給与取得者の場合

総収入×基礎収入の割合率(34〜42%程度)=の基礎収入
 

●自営業者の場合

総収入×基礎収入の割合率(47〜52%程度)=基礎収入

  • 基礎収入の割合率は総収入額と反比例の関係にあります。

 
婚姻費用の調停申立には,埼玉家庭裁判所の場合,以下のものが必要になります。

  • 婚姻費用の調停が不成立に終わった場合には,当然に審判に移行します。
  • 調停成立までに時間がかかる場合には,「中間合意」として争いのない範囲での支払いを認めてもらうことも可能です。

●印紙1200円,

郵券(80円×10,10円×20)
が必要です。 

●裁判所が公開している書式

(自分作成して申立可能ですが,弁護士に依頼すればすべて作成してもらえます。)

●申立書原本及び写し各1通
●事情説明書1通
●調停に関する進行照会書1通
●添付の書類

  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)1通(市役所等で取得できます) 
  • 申立人の収入関係の資料(源泉徴収票,給料明細,確定申告書等の写し)があれば添付する。

※相手方の収入関係の資料が場合には,調停開始後に提出されることが多く,相手方が資料を出さない場合には年齢別の年収の平均額で婚姻費用を請求する場合もあります。        
 
夫婦共有財産を別居時に持ち出しについては,個別的な財産状況は婚姻費用では考慮せずとの考え方から,財産分与で解決することとされています。

財産分与

財産分与とは?

離婚した者が,相手方に「夫婦が婚姻中に協力して蓄えた財産」を分けるように求める権利である。

  • 財産分与には,経済的弱者への扶養料や慰謝料の要素もあります。

対象になる財産

共有財産 

  • 夫婦のいずれかに属するか明らかでない財産は,共有財産と推定されます。

 
(名実ともに夫婦の共有である財産の他,名義は一方に属するが実質的には夫婦が協力して取得して得られた財産を含む)
 
結婚前からの定期預金や親の遺産など,名実ともに一方が所有する「特有財産」は原則として財産分与の対象になりません。
 例外として特有財産減少の防止に協力した場合に分与が認められた例があります。
 また,夫の資格取得に協力した場合に資格を財産として評価して金銭分与も認める可能性があります。 
そして,過去の婚姻費用の支払いがない場合には,財産分与で考慮される場合があります。
過去の婚姻費用の額が確定していれば相手方が破産しても非免責債権として保護される可能性があります。
対象となる財産の範囲は,夫婦の協力関係が終了した別居時を基本とします。
財産価値の評価基準時は,口頭弁論終結時(調停や訴訟で双方の主張立証が終わった時点)とされています。
第三者名義の財産も対象になりえます。

  • 例えば夫の個人経営の会社財産です。

 
離婚から「2年で」請求できなくなる可能性がありますので,ご注意ください。
 

  • 抵当権付きの住宅ローンがある場合には,住宅の価値ー残債務で余剰価値を算出して,財産分与するのが一般的です。
  • 余剰価値がない場合の住宅ローンの支払自体は原則として財産分与の対象になりません。
  • 退職金については,退職金の算定期間と婚姻期間(別居までの期間とする説もある)の割合で,共有分を算出し分与の対象とする場合が多いです。
  • 保険金については,保険料が婚姻中の夫婦の協力によって支払われてきた場合には、離婚時の解約返戻金分が分与の対象となる可能性があります。
  • 交通事故等の損害賠償請求権は,慰謝料については、被害者の特有財産とされ,逸失利益は労働の対価の代替として共有財産とされる場合が多いです。
  • 負債(借金)については,夫婦の生活に必要な支出に当てる場合には,他の財産の合計額から負債を差し引いた額が分与の対象となります。
  • 厚生年金、共済年金は財産分与とは他に「年金分割」の対象となります。
  • 不動産を財産分与の対象とする場合には,与える側に譲渡所得税が,受け取る側に不動産取得税が発生する可能性があります。

 
譲渡所得税については,居住用建物についての特別控除や配偶者控除もあり得ます。

離婚慰謝料

離婚原因慰謝料

離婚の原因となった不貞行為等の個別的な有責行為により生じた苦痛に対する慰謝料

離婚自体慰謝料

離婚により配偶者としての地位を失う事から生じる苦痛に対する慰謝料
 
離婚の慰謝料算定額の考慮要素は以下の通りです。

  • 有責行為の程度、割合、態様
  • 背信性(刑事罰かどうか、調停での相手方の対応など)
  • 精神的苦痛の程度(請求者の身心の健康に与えた影響)
  • 婚姻と婚姻破たんまでの事情(婚姻の回数、婚姻期間、同居期間、別居期間、再婚可能性、被嫡出子の有無、認知の有無)
  • 婚姻生活の実情(生活費の支払、婚姻中の贈与,生活への協力度)
  • 当事者の年齢、社会的地位(職業・学歴)、支払能力(収入、資産、負債の状況),親族関係
  • 子の有無(特に未成熟子の有無),子供の数、親権・監護権の帰属
  • 離婚後の生活状況(財産分与の額、養育費の額、離婚後の扶養の要否など)
  • その他

 
加害行為の証拠がない場合や、こちらにも同程度の婚姻破綻の責任がある場合には、慰謝料が認められない可能性があります。
 

不倫の相手方への慰謝料請求

  • 配偶者と共同しての不法行為になるので,慰謝料全額の支払を請求することが出来ます。
  • 通常の民事訴訟で請求することも可能であるが,家事事件として家庭裁判所に調停を申し立てることも出来きます。

養育費

養育費とは,経済的に独立して自己の生活費を獲得することが期待できない子供が社会人として独立自活ができるまでに必要とされる費用です。

養育費算定表の考え方。 

基本的には,簡易算定表を使用して定めます。
算定表は裁判所のサイトで公開されています。
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf
 

算定表の考え方は,以下の通りです。

義務者が支払うべき養育費用の金額=子供の生活費用×義務者の基礎収入/義務者と権利者の基礎収入の合計
 
子供の生活費用=
(義務者の基礎収入×55×0歳から14歳の子供の人数+90×15歳から19歳までの子供の人数)
÷(100+55×0歳から14歳の子供の人数+90×15歳から19歳までの子供の人数)
 

●給与取得者の場合

総収入×基礎収入の割合率(35〜43%程度)=の基礎収入

●自営業者の場合

総収入×基礎収入の割合率(49〜54%程度)=基礎収入

  • 基礎収入の割合率は総収入額と反比例の関係にある。

他に、父の分担額=子の必要生活費×父の扶養余力÷(父の扶養余力+母の扶養余力))
子の必要生活費=親の基礎収入×子の1類費+親子の2類費ー親の2類費÷子の1類費+親の1類費+親子の2類費
父の扶養余力=父の基礎収入−父の最低生活費(父の1類費+父の2類費)
 
通常は,20歳までの分を請求することになります。
もっとも個別に合意可能なので,大学進学を希望している場合には,22歳の3月までなど合意することが考えられます。しかし,子供が大学進学をあきらめて高卒で就職した場合には,養育費の免除を申立てる事も可能です。
 
離婚後,元配偶者が再婚し,子供と再婚相手が養子縁組をした場合などには養育費の額の変更を申立てることも可能です。離婚時に,「養育費を請求しないこと」を配偶者と約束しても,子供は,養育費の請求をすることが出来ます。
原則として,義務者,権利者共に非課税ですが,養育費を将来の分まで一括して支払う場合には課税される場合があります。
その場合は、信託銀行等を利用し実質的な受取りを月払いにすることも検討すべきであります。
過去の養育費不払いの事実は、将来の養育費の額を算定する際に考慮される可能性があります。